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テレビのコメンテーターが、英米による対イラク戦争の反動で、「イスラム教テロリストの攻撃」は今後、増加するだろうと解説する後ろには、野外モスクでターバン・長衣姿で祈るイスラム教徒の映像が流れていた。
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なぜ9時まで待つかというと、それまで野宿の人が駅に入れないんだそうです。それは駅の都合で、だいたい9時過ぎから午前1時頃まで構内に入れるんですが、また1時を過ぎたら外に出されてしまう。それで、朝の4時か5時頃にまた入れる。一番寒い時間に閉め出されてしまうので、大変きびしいんですね。 その後、集まって話し合いをして、終わるのが10時過ぎですから、ここに帰ってくるのは10時半から11時前です。
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地下道や他のところに移るようです。 渡すときには、「体の具合はどうですか」とか「仕事はどうですか」とか、いろいろ話しかけます。それで、具合の悪い人とか仕事をしたい人などは、月曜の朝8時半に東京駅の丸の内側で待ち合わせて、ボランティアの人と一緒に福祉事務所などに行かれます。あとは、「何か必要なものはありませんか」と聞いて、次の時に持っていきます。ないといけないから、確約はしません。でも、できるだけ希望に添うように、歯ブラシとかカミソリなどを持っていきます。
さっき薬袋さんが言ったように、月曜の朝8時半に、東京駅に福祉班が行って、住まいのことだとか、病院を紹介したりとか、相談にのります。それには書類が必要ですが、だいたい野宿の人は書類に弱い。だから手伝います。福祉事務所は今は変わったみたいですが、以前は、どちらかというと野宿の人たちに冷たかった。だからボランティアの人たちは、福祉事務所への手続きとか、いろんなことを手伝います。野宿者にとって、日本社会が彼らを無視して差別しているなかで、ボランティアの人たちは一人ひとりに積極的に関わってくれる。それが非常にうれしいということです。 一般の人にとって、野宿者の人と会うのは、最初は怖いです。汚いし、心配です。それは、どこの国でも同じです。でも、接触していくと、何かをあげる以上に、こちらが変わってきます。少なくとも、私は変わってきました。よく、「こういう(野宿の)人は怠け者だから」という声を聞く。非常に軽い判断です。私たちは無意識に野宿の人たちを怖がる。直接・間接に私たちのセキュリティが危なくなるから。でも、これは本当の福音からの声じゃないでしょ。 |
だから、私は「おにぎり仲間」の活動に感謝したい。野宿の人たちと接触する前と、今とでは、やっぱり違いますよ。それは、おにぎりのボランティアの人たち、いろんな人からも聞きました。
奥さんも多い。ご主人たちもいる。時々聞かれるのは、「私に何ができるでしょうか」。一人ずつ小さなこと、それが集まって大きなことになる。 それから、時々、「こんなことは教会の仕事じゃない」と言う人もいます。ちょっと待ってください。キリストは、おなかが減っている人、のどが渇いている人、服のない人にどうしなさいと言っていますか。キリストが今、ここにいたら、何をしますか。 でも、私たちがホームレスの人のところに行くとき、どのような態度、姿勢で行くのか。好奇心からではなく、同じ人として尊敬すること。これが大事なことです。 2年前、スペインから2人の新聞記者が来た。「おにぎり仲間」のことを聞いて、一緒に四ッ谷の近くに行きました。新聞記者ですから、野宿している人に、何という名前なのか、どうしてここに来たのか、いろいろ聞きたがった。だから私は言いました。「私たちは、絶対そういうことは聞きません。それは、その人のプライバシーです」 その点で、薬袋さんも含めて、ボランティアの人たちはみんな、上からでなく、当たり前の姿勢で話しかけます。これは大事なことです。ホームレスの人たちと接して、いろいろ学びます。「ホームレスは怠け者だ」と言います。でも、一人ひとりのホームレスに、どんな歴史があったでしょう。同じことが私たちに起こったら、どうするでしょう。考えさせられます。
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1年はまず見て、勉強して、それから後のことを考えようと思っているから、しばらくはリュックサックでおにぎりを運んだり、そういうことをしよう思っています。 もちろん話はします。お天気のことととか、そういう日常的なことから入っていきますが、一つは、野宿者の方はみんなもう休んでますね。先ほど言ったように、(駅から)追い出される人は、そこにいられる間に一生懸命寝てるんですね。だから、その場の雰囲気によっては、長い話はしません。もし、話をしたいなら、相手の方から話しかけてきます。その点、参加しているボランティアのなかでは、女性の方は非常に上手に応対していて、みならうべきだと思いました。 それから通信があります。毎週「こんなことがありました」というのを印刷物にして、おにぎりと一緒に配ってるんです。「困っている人は月曜朝8時半に丸の内北口に集まってください」とか、書いてあるんですね。あれは役に立つと思います。 でも、圧倒的に入所希望者が多いね。逆に言えば、それぞれの区が持っている入所施設が少ないということでしょうね。
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こういう(野宿者の)問題が増えています。もちろん、他の国も同じです。でも、日本で、ホームレスの人がますます増えている。私たちは、まず第一に、クリスチャンである前に人間として、この人たちにどう応えるか、日本の人に考えさせることが必要です、直接に教えるのではなくて。ホームレスの人たちに、「私は関係ない」ではなくて、何とか応えなければならない。 実際に15年前を考えれば、日本に(おにぎり仲間のような)小さいグループはなかった。渋谷、新宿、六本木などのホームレスに接触しているグループは、こういう小さなグループから大きくなっていきました。私たち一人ひとりは忙しい、けれどもできる時間だけ手伝って、それが集まれば大きな力になる。
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