クリスマス・新年おめでとうございます!
 ヨハネ・パウロ2世の強力な指導のもと、カトリック教会はこの数年間、来るべき新しいミレニアムを迎える準備をしてきました。ジュピリー2000運動は、地域や国境を越えて広がって、さまざまなエキュメニカル(超教派的)な動きを生み出し、世界の連帯の希望に満ちたしるしを創り出すのに貢献しました。その一つが、貧しい国々の債務帳消しの運動でした。この運動は、主にアフリカ、アジア、ラテンアメリカ諸国の貧困とたたかう運動へと発展しています。このキリスト教精神に基づいた運動は先進工業国や発展途上国にゆるしと和解をもたらすものです。
 20世紀の終わりにあたって、私たちは1980年にアルペ総長が発足させた新しい国際的な使徒職、イエズス会難民サービス(JRS)の20周年を祝います。
当時、世界中のイエズス会員にこの使徒職を訴えるきっかけとなったのは、ベトナム人ボート・ピープルの悲劇でした。その時以降、難民の状況は至るところで、ますます危機的になる一方で、21世紀は難民の世紀として始まるといってよいほどです。日本に暮らす私たちにとっても身近なところでは、東ティモールや北朝鮮、ビルマの危機的な難民の状況があります。
 「和解」という言葉が、私たち人類社会の紛争の多くに恒久的な解決の道を開くものとして、今日きわめて頻繁に使われています。この「和解」というキーワードが、来るべき新たな世紀の希望のしるしとなりますように。
イエズス会社会司牧センター
所長 安藤 勇
スタッフ一同