阿部 慶太(フランシスコ会) |
まだ、寒い日が続いていますが、政府のはじめた「チーム・マイナス6%」(京都議定書の公約である温暖化効果ガスの6%削減をめざすプロジェクト)による「クールビズ」(すずしいビジネスウェアで冷房温度を上げる)の冬バージョン「ウォ-ムビズ」(あたたかいビジネスウェアで暖房温度を下げる)で、地球温暖化を防止するキャンペーンも続いています。暖房を摂氏20度に抑える運動です。 さて、去年の11月30日、地球温暖化についての京都議定書の運用ルールが採択されました。しかし、温暖化防止のための具体策にアメリカは参加を表明しなかったため、問題を残しました。生産や経済の損失などがその理由ですが、あまりにも身勝手な対応にニュースを見て唖然としました。 京都議定書では、日本はCO2(二酸化炭素)などの温暖化ガスを2012年までに6%削減しなくてはなりません。先にカナダのモントリオールにおいて行われた気候変動枠組条約第11回締約国会議(COP11)および京都議定書第1回締約国会議(COP/MOP1)では、次のステップを模索するはずでしたが、アメリカや、将来の遵守義務について警戒心を強めた発展途上国の思惑などもあり、参加国の総論賛成以外、大きな成果はありませんでした。 しかし、パソコンをお持ちの方や東京近郊にお住みの方に、手軽に検索できて訪問すれば出前学習もしてくれる公共施設を紹介したいと思います。ご存知のかたも多いと思いますが、JCCCA(全国地球温暖化防止活動推進センター)の施設「ストップおんだん館」です。 この施設では、資料や学習教材の無料貸与や50人以下の団体への無料講習、視聴覚機材やテキストの貸し出しのほか、パソコンで地球温暖化情報の検索などができます。さらに無料で掲示物をもらえたり、温暖化に取り組む人々のネットワークについて知ることができます。 |
こうした施設を利用すると、生活の何からはじめたらよいのか、温暖化防止につながる食生活など、日常生活でのヒントをたくさん見つけることができます。実際利用してみてこれならできる、という実例がたくさんありました。 というのは、キリスト者の場合、こうした温暖化に何故取り組むのか、というキリスト教的な動機づけや、再創造の業に参与するといったダイナミズムが、実践論が豊富な今だからこそ必要な気がしたのです。情報として、先にあげた「ストップおんだん館」のような施設の利用とともに、今こそ「エコロジーの神学」の見直しが必要ではないのか、というのが今回施設を利用して感じたことです。
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