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タスク・チーム | ||||||||||
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チームは昨年12月までに5回の会合を開き、活動方針を話し合ってきました。そこで問題になったのは、「心の悩み」の特殊性でした。「心の悩み」はこれまで、社会使徒職の仕事ではなく、教会や学校の仕事と考えられてきました。実際、一昨年のアンケートでも、「心の悩み」こそ最大の優先課題であるという声は、教会や学校現場から多く寄せられました。ではなぜ、あえて社会使徒職委員会が「心の悩み」に取り組むのでしょうか? それは、「心の悩み」が個人だけの問題ではなく、競争社会や弱者切り捨て、差別、経済至上主義など、社会全体の制度や価値観のゆがみも、大きく影響しているからです。たしかに、「心の悩み」に苦しんでいる個々の方々と接する機会は、社会使徒職には多くないかもしれません。けれども、そうした悩みの背景にある社会の問題について分析することや、それらの問題に取り組んでいる市民グループを紹介することは、社会使徒職の得意分野なのです。 このような視点から、タスク・チームのメンバーそれぞれが、個々の「心の悩み」の問題に取り組んでいるグループに関わって、それらの問題の制度的背景について学び、社会司牧通信などを通じて情報発信していくという方針が決まりました。 |
セルフヘルプ・グループは、単に困っている者同士が助け合うだけでなく、自分たちの生きづらさを話し合い、分析を深めて、その解決のために社会に対してメッセージを発していく力も持っています。こうしたセルフヘルプ・グループの方法論は、まさに、第三世界のスラムにおける住民運動や、日本における野宿者の当事者運動など、社会使徒職がこれまでフォローしてきた、オルターナティヴな社会づくりをめざす市民運動に通じるものです。ここに、私たちは社会使徒職と「心の悩み」の接点を見出します。 タスク・チームは今後、次のような取り組みを行っていきたいと思います。
(イエズス会社会司牧センター/柴田幸範)
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