東ティモール

ノエル オリバー SJ

JRS(イエズス会難民サービス)からJSS(イエズス会社会サービス)へ
 ソウルで行われた開発担当者会議での分かち合いで、ジョージ・セラノ神父は、参加してきた支援機関の会合で何が起こったのかを私たちに話しました。その会合の参加者は、現在とりかかっているプロジェクトの計画を詳しく説明するように求められました。何人かが今後5年間の計画を話し、他の人は以後3年間などの計画を話しました。ジョージ神父の順番が回ってきた時、彼は「私の計画は、出来るだけ早く姿を消すことです!」と述べただけでした。
みんなはとても驚きましたが、ジョージが意味するところを理解しました。ジョージ神父はその時、私たちのどんな仕事への関わりも、しばらく経ってから、もはや自分たちが必要とされなくなる、という風にならなければならないと語られました。私たちが手掛けている共同体を独立独歩でやっていけるようにするのが、私たちの特別の職務なのです。
JRSは、東ティモールにおいては、上のような段階にきており、ここでの任務を果たしたと感じました。JRSは1998年から東ティモール国内の避難民に付き添ってきました。現段階において私たちは、インドネシア管区のドイツ人イエズス会士であるカール・アルべルヒト神父に敬意を払っています。彼は1999年にディリにて殺害されるまで、東ティモールのJRS責任者でした。
2002年に東ティモールが独立を果たしたことに伴って、国内の避難民と共に働き続ける必要性、そして保護を求めて避難していた他の国から戻ってきた人々のためにそこにいる必要性がありました。
JRSは東ティモールでのミッションをやり遂げたと感じられました。そしてここでの活動を終了させ、他の国々の難民の状況に集中する必要がありました。しかしマーク・レーパー神父は、東ティモールの多くの共同体がJRSからJSS(イエズス会社会サービス)への移行を必要としていると感じました。JRSの数人のスタッフはJSSで活動を続けることを頼まれました。2013年7月1日現在、JSSは、6月30日に一日早く終了したJRSに、取って換わりました。
現在のJSSチームは、JRS東ティモールの責任者だったイシドロ氏によって成り立っています。彼はJSSの責任者(パートタイム)として続けていきます。彼を支えているのが、(a)ヘラ地区とカメア地区でフルタイムで働いている神学生のジュジットとジョーズ・ソアレスさん (b)ウルメラ地区で働いている神学生のアルビノ、ローレンス・ギリオッティ、そして修道士のノエル・オリバーです。女性職員のジャコバさんはパートタイムで経理部門を助けてくれています。
その間に、私たちは幾つかの共同体に出会ってきました。人々が両手を広げて、私たちを待ってくれている、というわけではないです。それどころか、彼らは、出たり入ったりするNGOたちを経験してきたのです!私たちは、共同体の人たちに私たちを信頼してもらうよう期待できるのは、ウルメラ地区の私たちの学校や、ヘラ地区で計画中のイエズス会養成機関を通して、私たちがただ継続的にそこに居続けることだけだ、ということを理解しました。
ゼカ神父と一緒におこなった会合の間に、私たちは、JRSからJSSの移行を、彼に知らせました。私たちは、マリアナ教区のカリタス、そして彼と緊密に協力して働いていきたいと、彼を説得しました。私たちの仕事の焦点は当面、JRSが関わっていたヘラとカメア、そしてCSIL(聖イグナチオ・デ・ロヨラ学院)とCSJB(聖ジョアン・デ・ブリトー学院)があるウルメラ周辺の共同体の内にあります。
ゼカ神父は、私たちが人々の生活の改善のために働こうとしているのを大変喜んでくれました。そして彼は、共同体の最も緊急の必要は水であると強調しました。彼はまた、私たちに、小教区の守護者は、イエズス会士聖ジョアン・デ・ブリトーであることを思い出させてくれました。上にある写真は、リキシャ県の教会の中で聖ジョアン・デ・ブリトーの像を前にして撮影されたものでした。
ハリ・ダラーとアカヌヌの共同体を含む、ここでの共同体との会合において、私たちは全ての共同体の主要な問題が「水」であることを理解しました。共同体がどうしたいのかを知るための過程は始まっています。JSSはそこに居るつもりです。
私たちは、出向いたことのある共同体のほとんどで、二つのもっとも重要な必要性があることを理解しました。それは、特に乾燥期における水の入手であり、収入を作るため活動です。
この書簡では、私は、イエズス会社会サービスを皆さんに紹介したかったのです。ぜひ私たちのために祈ってください。私たちはすべきことがたくさんあることに気づいていますし、強さと、受けることができるその他の支援を必要とするでしょう。私たちは適当な時期に人々の幾つかの独創的発想を報告できると確信しています。

モントセラトはその扉を開く
カサイ村と、イエズス会教育施設の近くにある丘の上に、伝統的な様式で、12の家屋と一つの会議場が、視聴覚センター(Centro Producao Audiovisual)によって、建造されています。これは東ティモールにおけるイエズス会の重要なコミュニケーションプロジェクトです。現在、「モントセラト(Montserrat)」と名付けられ、トレーニングセンターとして使用される予定のこの総合ビルは、2014年半ばに開校を予定している教員養成大学の、付属施設となる予定です。数ある用途の中で、男子学生を宿泊させることも計画しています。しばらくは素晴らしい敷地を安定化させるために、広範囲にわたる環境的な土地造成が必要とされます。
神学生のアルビノとプリニオ神父は一歩先に行っていました。シロアリによって受けた被害のため、私たちはまだこの伝統的な家屋の修繕をしていく過程にありますが、彼らは、若者のために「リーダーシップ構築プログラム」を、それらの家屋を利用してやりたいというカノッシアンのシスターたちの要望に応じて、提供することを決めました。2人の教員と2人のシスターに付き添われた75人の女子と25人の男子が、6月8日土曜日の朝、モントセラトにやって来て、9日日曜日の夕方まで滞在しました。
彼らは宿泊する予定のこの伝統的な家屋まで、登らなければなりませんでした。丘の上に彼らが滞在している間に行われたプログラムは、ゲームやセミナーといった様々な活動で構成されていました。彼らはミサをもってプログラムを終えました。司祭はプリニオ神父でした。
若者たちは楽しんだように見えました。そして帰らなければならないことを残念に思っているように見えました。
私たちはもっと多くの若者やその他の人々を、モントセラトへ受け入れるのを楽しみに待っています。ケア・オーストラリア(Care Australia)や総理府までこの地を使いたいという希望を表明しています。私たちは、これらの伝統的な家屋をきちんと修繕しようと本気で考えています。また今回のように、参加者がディリからはるばる食物を運んでくる必要がないように、台所の修繕をする必要があるでしょう。先ほども述べたように、これらの家屋は、長年、シロアリに襲われていました。
私たちは、これらの家屋がもう一度、使用されるのにふさわしくなるよう提案しています。私たちはこれには資金が必要であることを理解しています。現時点において、この地域は、教員養成大学と同様に、学校プロジェクトをやり遂げる資金をさがしています。
これらは、一部は伝統的な家屋です。修繕の後に、私たちはそれらを、計画中の教員養成大学の男子学生寮として使うつもりです。この学校の女子学生寮は、学校の近くに建設する予定です。
皆さんにこのモントセラトの総合ビルの最新情報をお伝えすることは、重要なことです。過去数か月でたくさんのことが起こりました、そしてもっとたくさんのことが、仕上げるためには必要なのです。

[視聴覚センターが学校で撮った動画をユーチューブで見ることができます:http://youtu.be/IRebUDvOIwk

なぜ植林するのですか?
今日はアース・ディですね?
まさか。アース・ディは4月22日月曜日です。そして今日はすでに5月4日です。
しかし、聖イグナチオ・デ・ロヨラ学院の子どもたちにとって毎日は、アース・ディを彼らにとって意義あるものにする重要な特徴の一つ(自然保護)に、捧げられているように見えます。すなわち、彼らは学校の所有する土地に植林をし続けています。それを彼らは1月15日以来ずっとし続けているのです。
5月4日は、アース・ディを記念して、意義あるものにすることが決定されました。その日は土曜日でした。
毎週土曜日、隣の小学校の校長先生は、数人の職員とその学校の子どもたちと共に連れだって、週一度のミサに来ます。今日は、ミサの後、その小学校の校長先生と子どもたちは、そこで植林するために、学校の土地を準備しに行きました。私たちはまた、そのような出来事によって、その共同体と少しでも近づいていけるのをうれしく思います。神学生のイサイアスとルイは、すでに村の若者たちと一緒に働いています。近々にも、私たちは周りの共同体と共に、幾つかの共同体開発プログラムを始めるでしょう。そして適当な時期に、このことに関しては多くのことを報告するでしょう。
 学生たちは、聖イグナチオ・デ・ロヨラ学院での「アース・ディ」について、大変興奮していて、すべての木が植林されるのを確実にするために、とても一生懸命働いていました。彼らは、今日植林していることが、学校に緑を提供するだけでなく、同様に将来の学校の競技場の周りに日陰をも提供することが、大変よくわかっています。学生たちはなんとかして、利用可能なようにすべての木を植えており、植林の努力にとても誇りを感じていました。私たちの学校の27人の男子と女子が、モントセラトの丘の上に植林する仕事を割り当てられました。彼らは暑い太陽をものともせず、先に述べた、現在一時的にイエズス会のレジデンスとなっている視聴覚センターの総合ビルに向かって歩いていきました。
植林活動の終わりには、彼らは疲れていますが、彼らの若くて熱心な顔には笑みが見られます。彼らは自然を守るために建設的なことをしてきたのでした。彼らは今、私たちの「母なる地球」を保護するため、何か特別なことを成し遂げたという、崇高な内的感覚を持っています。
神学生のルイは、この偉大なる朝の後編として学生たちに教えた、 ”Hadomi Ita Rai INAN”(母なる地球を愛するために)というタイトルの歌を作りました。たちまち学生たちは、惑星地球の世話をする必要性について理解しました。
この歌は、元気と興奮と、そして勢いをもって歌われました。

私たちの惑星は、私たちの家。
太陽系は、私たちの隣人。

もし私たちの惑星が滅んだら、私たちは彗星に逃れることなどできないだろう。

木のない惑星は、はげ頭のようだ。

さあ行こう!
私たちの土地の世話をしよう。
私たちの家の世話をしよう。

木々は私たちに日陰と新鮮な空気をくれる。
彼らは私たちに、果物やそのほかたくさんのものをくれる。

しかし、もし私たちが木々を燃やし、ごみをまき散らせば、私たちの惑星は本当に困ってしまうだろう。

私たちの惑星を愛せよ!
私たちの母なる地球を愛せよ!
自然を愛せよ!

さあ行こう!植林をしよう!

ここ、聖イグナチオ・デ・ロヨラ学院にて、私たち全員からのご挨拶です。

私たちのお願い:以下のことを現実のものとするために、私たちがすべきことについて、どうぞ私たちにフィードバックをしてください。私たちはいかにして、より一層多くの貧しい人々がよい教育と将来への希望を得るのを、手伝うことができるのでしょうか。

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